戻る NO30 うさぎと太郎 NO31 きき耳ずきんへ

むかしむかし、ささ山とよばれる山におじいさんと
孫の太郎がすんでおりました。このささ山には
人をだましてはよろこぶ、しっぽの長い
うさぎがすんでいました。ある日、山へ出かける
おじいさんが太郎に言いました。
「夕方には戻るから
おかゆでもにてまっててくれ。」
「うんわかった。」
太郎はおじいさんを見送ると、おかゆをつくる鍋を
洗いはじめました。するとその音に気づいたうさぎが
「おや?鍋を洗っているのか、ということはめしを
つくるんだな。めしが出来る迄、寝て待つとしょうかな。」

そういうと、うさぎは横になって昼寝を始めました。
夕方なるとおかゆも出来上がり、いいにおいが
してきました。うさぎは ぱっとはねおきて太郎の
家へ走っていった。そして太郎に言いました。
「太郎なにしているんだ」
「おかゆをつくってるんだ」

「おかゆってのは
うまいんか?」

「そりゃうまいさ」

「ちょびっと食わせてくれよ」

「だめだよ、じいさまに怒られちゃうよ」
「ちょびっとだ。
ちょびっとだけおかゆって
のを食ってみてぇ。
食わせてくれよ。ねぇねぇ。」

「じゃあ、ほんのちょびっと
だぞ」
と、鍋をうさぎに
わたしました
うさぎはおいしそうに
おかゆを食べはじめました。
「あち、あちいがうまい
いやあ、じつにうまい!
ほんとに、うまい!ああ、
うまかった。じゃあ、
さいなら。」
と鍋を返すと、
あっというまに山に
かえってしまった。
太郎が鍋のなかをみると
なんと、からっぽ。
こうしてうさぎは、人のいい太郎をだまし、おかゆを
みんな食べてしまいました。
おじいさんが山から帰って来ると、太郎は鍋をかかえて
しょんぼりしています。
「太郎、おまえ鍋かかえてなにしとるだ。」「あっ、じいさま、じつはうさぎにおかゆをぜんぶ
食われちまっただ。」
これにはじいさまもがっくり。
しかし、もうどうすることもできません。
よく朝、おじいさんは、山にでかける前に
太郎に言いました。
「太郎、きょうは、うさぎにおかゆを
食われるでねぇぞ。」 
「うん、だいじょうぶだ。」
太郎は はりきっておかゆをつくりはじめました。

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